イマカツルアーデザイナー
長井健太公式ブログ

今年の夏はMJポップ!!
こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。
今年の梅雨は平年よりも2~3週間も速く明けるそうで、既に西日本から猛暑の波が押し寄せています。夏の気温は数十年前よりも確実に上昇傾向にあり、以前は真夏の日中でも普通に釣りを楽しめていましたが、今夏の日中は釣りどころではなく休憩を挟まないと死をも感じる程です。皆さんも釣りに熱中し過ぎて水分補給を忘れないように注意して下さいね。
そろそろ空調服でも買おうかな~と思う今日この頃です。
さて、全国に配送され各地で繁殖ようとしているイマカツ初フルサイズポッパーことMJポップは、イマカツプロスタッフの三原プロが考えうる機能を形にし、最終形態となったのがジョイント式ポッパーという回答だったのです。
[全長70㎜、9.2g]
[最大の特徴は、誰でも簡単に左右への首振りが出来て、ポップ音とチャガー音も出せる万能ポッパー]
通常、ポッパーには二つの性質があり、左右への首振りを容易にさせるには、カップ形状をボディ-に対して小さくし、またカップ形状は浅めにしなければなりません。カップが大きいとカップに対し水の抵抗が増え、そしてカップが深いと同じく水を掴み過ぎて左右の首振りは難しくなります。そしてポップ音やチャガー音に重きを置くとカップがボディ-に対してある程度の大きさが必要でありカップの深さも必要になってきます。この相反する機能を1つのボディで可能としたのがジョイント式ポッパーなのです。
[MJポップは、ジョイントにした事により左右の首振りとポップ音、チャガー音を両立させることができました]
カップ形状は深めに設定しているのは、前述している通りポップ音やチャガー音を発生させ易くするためであり、カップのエッジを効かせることで、よりシャープな水切りによって発生する水のドームがルアーに纏うことでルアーの存在感を引きたてます。
[MJポップにはポッパーでは取り付けていることの少ないスプリットリングを標準装備しています。リングによりラインアイがフリーになることで左右の首振りが簡単に出来るのです]
MJポップのアクションの要でもある後方に配置されたジョイント部が屈曲する支点となり、軽いロッドワークでも機敏に反応し左右の首振りを可能としています。ジョイントの屈曲は左右だけでなく上下にも屈曲します。特にルアー静止時に下側へ屈曲したリアボディが水に深く刺さる事でルアーが手前に来るのを防ぐ効果があり、また屈曲することでルアーを見上げた時のシルエットを小さく見せることが出来るのです。
[ジョイントにより、リアボディが大きく垂れ下がることでフェザーフックの位置がより水中に入る為、水面を割って出てこないナーバスな魚に対しても効果があります]
一般的にラウンド形状の多いポッパーですが、MJポッパーの側面と腹側にはフラットな形状を採用しています。これはラウンドな面よりもフラットな面の方は水押しが強くなり、またフラットな面はフラッシング効果も高い為より魚にアピールするのです。
[フラット面から発生する瞬間的なフラッシングは、一般的なポッパーにはあまり無かった機能の1つ]
ジョイントを介しての小さなリアボディのウェイトには、高単価な焼結タングステン球を入れています。これは小さなリアボディにウェイトを集中させる意図があり、ジョイントルアーにありがちなキャスト時にジョイント屈曲によりバランスを崩してルアーの失速を防ぐためです。そしてリアフックの位置が常にボディ腹側に位置するように設計されたリアフックハンガ―は、キャスト時に腹側へフックが配置されるため安定した飛行姿勢になり、リアウェイトとの相乗効果により、リアボディを先頭に矢のように真っ直ぐ飛んでいきます。
[タングステン球とリアフックの位置によりキャストのしやすさを手に入れたMJポッパー]
この夏エキサイティングなポッパーゲームを楽しんでみてはいかがでしょうか。
それでは皆さん良い釣りを