株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ
『スラッシュバンビの一番のキモとは？』
さて本日遂にリリースされるスラッシュバンビ。
もともとはLFKDメンバーの東播のスイムジグ鬼番長こと、2015年、シカキングとの出会いから始まりました。
シカキングはタフな東播野池で驚異的確率で55アップを捕獲しまくり、東播加西エリアで知る人ぞ知る「スコーン番長」でした。
とにかくスコーンジグに関してのディープなノウハウは非常に興味深いもので、同時にヒアリングをするほどにこれは難しいぞ…と思わせるシビアさでした。
シカキングは最初期の禿げ禿げアベンタのカルピスボーン樹脂の威力に一番最初に気付いてくれたアングラーでもあります。
とにかくシャッドテールに関しては一切妥協しない彼の姿勢がスラッシュバンビに「一応のOK」を出すまで、実に6年以上かかったわけです。
今回ネット限定にしたのも、アクション、釣獲能力では数年前にOKはでてたものの、耐久性では自分も彼も見送るか否か散々悩んだ結果で、やはり「一度世に出すべき」になりました。
ゆえに来期のスラッシュバンビの「エラストマー化」は既定路線で、今年～来年早春分のみカバーできる数量で生産を決めました。
ぶっちゃけ、金型から全く違ってくるエラストマー化は来年３月リリースは不可能なのも決断の理由の一つでした。
シカキングが拘ったスラッシュバンビの最大のキモは一にも二にも「アクション」でした。
彼がトコトン拘ったアクションのために、この史上最難関の成型技術を要するスラッシュテール（PAT）が誕生しました。
これはまさにシャロークランクの基盤リップに匹敵する、普通のシャッドテールでは絶対真似の出来ないハイピッチロールを生み出す唯一無二のテールです。
薄く半硬質の樹脂素材テールは、軽やかで低速でもピッチとレスポンスがダントツにキレるのですが、逆にテールのパワーが無いとも受け取られるかもしれません。
ところがシカキングがそんな事を許すわけもなく、このスラッシュテールには2つの秘密があります。
１つはテール内部の金属スクリュー。
コレによって、テールの左右の振りの切れを損なわず、中心軸にウェイトを入れる事でテールの「捻れパワーだけ」を格段に上げてます。
そのネジレは弾性の高いノンソルト素材の足首部分に伝わり、ここが180度以上捻れる事で、強烈なエネルギーを貯めます。
まさにボクシングのコークスクリューブローのそれ。
一見、軽快なのに打撃インパクトは並みのストレートを凌ぐパワーを発揮します。
このツイストが解ける時のパワーが相乗効果になりボディーに「ロール」パワーとして伝わる仕掛けです。
シカキングが一番拘ったのが、スコーンジグで使ったときにシャッドテールのボディーが写真のように「くねらない」事。
多くのシャッドテールは、頭を振ってボディーをウネウネと左右にくねらせてしまうものが多く、これはこれで良いときも確かにあります。
逆に言えば、ウォブリングやスウィングするタイプのシャッドテールは、テールを厚く、重くすれば簡単にできます。
でもこの手のシャッドテールはデッドスローではほぼ、動きません。
ちょっと大袈裟ですが、後ろから見るとウォブルスイング系シャッドテールの動きは後ろから見るとこんな感じ。
シカキングは、この動きはスイムジグとしては不自然で、デカくて警戒心の強いヤツには向かないと経験的に感じていたようです。
シカキングの理想の動きは、
１、何よりもデッドスローで確実に動き続ける事。
２、速度を上げてもクネクネせず、ボディー軸を中心に真っ直ぐの姿勢でボディーロールする事。
見た目は棒状真っ直ぐでも、ブラシガードが左右に綺麗に振るボディーロール、
そしてテールはハイピッチで足首に強い捻れを伴う300°近い旋回、それがスラッシュバンビの最大の特徴になっているわけです。
これがスラッシュバンビスコーンジグの動きのイメージです。
ボディー中心軸を支点に完璧なロールアクションのみを発生します。
ある意味、この動きはゲキアサⅢコンプリーター130の動きに近いかもしれません。
ぶっちゃけ、この動きに近いところを出しているのは、他にはアンモナイトシャッドだけしか自分は知りません。
アンモナイトシャッドは正直、スラッシュ開発において超えるべき超強敵でしたね。
この究極のデッドスロー、そしてハイピッチ・捻れロールのみを発生するスラッシュバンビは、シカキング的にはスコーンに最強な動きだったと思いますが、今江的には何気にノーシンカーの方が実はヤバいような気がしてます…。
ひとまず6年間の「通常のエコワーム素材」でなしえたシャッドテールの最終回答として、是非一度、使ってみてください。
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