新次元ビッグベイティング。
RRR 70XH 生誕。
三原直之の特殊ビッグベイト術。
三原直之ほどJBトップ50という超ハイプレッシャーな舞台で、ビッグベイトを常用するプロアングラーはいない。三原が愛用するのは全長13.5cmのギルロイドJrブーツテール。使い方はやはり、三原独自のフィーディングサイトである。まずサイトでバスを発見し、泳ぎ方や探りルアーへの反応から何を喰いたがっているのかを分析する。ビッグベイトがいいと判断すると、バスを追いかけながらギルロイドJrが『襲われるに適した地形』を探す。「ビッグベイトが効果的な場面は、強そうなモノが弱い状態に見えたとき。ギルロイドのような強いルアーが、無防備に岸に追い込みやすいところにボーっとしてたら、バスから見れば思わず襲いたくなるんです」。バスがルアーを襲いやすそうな地形を発見すると、先回りキャストでギルロイドJrを狙いのスポットに置いておく。バスは通りすがりにルアーを発見し、「こんなところに無防備なゴチソウが(嬉)」と言ってるのが聞こえそうなほどに夢中でギルロイドJrに食いついていく。だが、食った瞬間にしっかりとアワセを決めないとこの釣りは成立しない。「止めているギルロイドは真横から襲われやすい。体高があるためバスの口が開いた状態でフックセットしなければならないため、掛かりずらくそこが唯一の難点。パワーのあるロッドでしっかりとルアーを滑らせてフックセットする必要があるんです。この釣りで一番大切なのは、十分すぎるほどのロッドパワーです」。
悲劇は繰り返さない。
この連続写真は2019JBトップ50第1戦七色ダム決勝日。まだロデオライドリバイバーのサンプルが上がっていなかったため、かつてより愛用していたロデオライドC611HXFFをメインに使用。ルアーはギルロイドJr。帰着間際、目測3キロオーバーのビッグバスを見事にギルロイドJrのフィーディングサイトで食わせた。フッキングも決まりボートべりまで寄せてランディング寸前と思われた刹那、最後のヘッドシェイクでギルロイドJrは空中に吹き飛ばされた…。フックオフの原因は、ブランクスパワー不足によるフックセットの甘さであった。この悲劇を繰り替えさぬよう、三原は自身のビッグベイトロッドには一切の妥協ない、納得のいくパワフルさを求めた。
直後のJB2東条湖、初使用の 70XHで優勝。
巨大バスをバラしながらもトップ50七色ダム戦で初優勝を果たした三原直之。その翌月に開催されたJB2東条湖初戦には、できたばかりのロデオライドリバイバー70XHのプロトロッドを持ち込み、5,424gという2位とダブルスコア以上、そして東条湖史上No1スコアで圧倒的な優勝を果たした。ルアーはもちろんギルロイドJr。バラシはゼロ。三原が理想とする試合展開で2連勝。ビッグベイトロッド『70XH』が完成した瞬間だった。
ルアーマガジン『陸王』で52cm 2,450gを捕獲し圧勝!
2連勝の後、ルアーマガジン誌主催の『2019陸王 アーリーサマーステージ パート3』が岐阜県の五三川と大江川で開催された。三原は陸王初出場であったが、ギルロイドJrでキャッチした52cmを筆頭に、2日間で8キロオーバーのビッグゲーム。5キロ差以上の圧勝で陸王チャンピオンカーニバルへの進出を決定した。ちなみにギルロイドJrの使い方は、護岸足元でのエイトトラップ。ほとんどラインを出さない釣法のためアワセ切れやフックアウトの危険性が高い釣り方であるが、70XHの強いだけでなく粘るブランクスの特質で完璧なフッキング、からの素早いランディングへと持ち込むことができた。
抜群のキャスタビリティとコントロール性。
70XHは圧倒的パワーだけでなく、むっちりとした粘り強い高トルク特性も兼ね備えているため、硬いのにしっかりと曲がり反発力がケタ違いに強い。その特性はビッグベイトのキャスタビリティに相性がよく、しっかりとベリーを曲げて振り切れば、恐ろしいほどの飛距離を生み出してくれる。また、ギルロイドで多用するアンダーハンドのコントロールショットも、まったく軌道がブレることなく狙いのスポットに吸い込まれるようにキャストが決まっていく。三原流ビッグベイティングの基本であるアキュラシーショットは、70XHのもっとも得意とするところだ。
ムッチリとした高密度巻カーボンテープ特殊ブランクス。
70XHには三原が自ら選び出した特殊なカーボンブランクスを採用している。通常のカーボンシートではなく、カーボンテープを高密度に巻き上げて制作するという特殊なタイプで、非常に高価ではあるが偏芯ができにくくハイパワー、そして高トルク特性を生み出しやすい。三原が選択した基準は「体重をかけて曲げてもポンっと返されるほどのパワーと、ギューっと抑え込むとどこまでも曲がっていくんじゃないかと思えるほどの懐の深さ」のあるブランクス。バラさないためのビッグベイトロッドに一番必要なのは、体重を跳ね返すほどのパワーと、じっくりとどこまでも曲がっていくムッチリとした粘りだという。「ギルロイドで掛けるとルアーが大きく重く、フックも大きく太いため、強い首振りのたびに針穴が開き、身切れのリスクが増加する。それを防止するには、まず最初にしっかりとフックをセットしてやること。そして常に巻き続けて頭を振らせないことが大切ですが、弾くような硬さのあるロッドだと反発してバスがさらに頭を振りやすくなる。しかしムッチリとした粘りのあるロッドは魚の動きに追従するので、まるでグラスロッドのようにバスが頭を振りにくくなるんです。70XHはしっかりとフックセットできる強大なパワーがありながら、バスを暴れさせない柔軟さも持ち合わせている。このブランクスは僕の理想です」
極太ティップ&巨大トップガイド。
キャスト時のブレと、ルアーをポーズさせたときのティップの微振動を防ぐため、三原は大胆にティップ部を大幅にカットした。そのため通常ではありえないほどのティップ径となり、トップガイドは超大型のT-MNST6という巨大モデル一択となった。1番ガイドがトップガイドに異様に近いのは、しっかりと曲がるブランクスゆえのライン摩擦を考慮した結果である。
遠距離からの圧倒的フッキング性能。
そして有り余るパワーで素早く寄せる。
70XHは内包している有り余るパワーと7フィートのストロークを活かし、しっかりと極太フックを太い顎にセットすることができる。これはギルロイド等の近距離戦だけではなく、アベンタクローラーやスラムドッグモンスターを遠投したときの遠距離フッキングにもその力を存分に発揮することができるのだ。一度フックセットを決めると、高密度ブランクスの圧倒的パワーで一気に寄せる。時間をかけずに手早く勝負を決めに行く、三原スタイルらしいブランクスの狙いがそこにはある。
1本掛かりでもバラさない粘り。
ロデオライドリバイバーのビッグベイトロッド最大の命題は『バラさないロッド』。そのための粘りやトルク感を幅広く保持している。遠距離フッキングしたアベンタクローラーがヘッドシェイクでリア1本掛かりになったとしても、そこで弾いて身切れを起こさせない粘りが70XHの持ち味。バレそうになっても取り込める、フックアウトの可能性を極限まで引き下げる。それこそが三原がビッグベイトロッドに求めた究極性能なのだ。
ノーシンカーワームにまで使える高い汎用性。
70XHは非常に強いブランクスであると同時に粘りも備えているため、振り切るとしっかりと曲がってくれる。ルアー自重をブランクスにずっしりと載せてキャストすることが可能であるため、ブータスライダー7インチノーシンカーなど、少し重めのワーム類なら問題なくロングキャストすることができる。パワーだけでなく、粘りがもたらす扱いやすさを手に入れたエクストラヘビーロッド、それがロデオライドリバイバー70XHである。
アベンタクローラーにもベストマッチ。
空気抵抗が大きく、またバスが掛かった状態でハネが開くため水抵抗も大きいアベンタクローラーは、ビッグバスのバイトが多い反面、キャストが難しくバレやすいルアーでもある。しかし70XHを使用すると弾けるようなロングキャストが可能で、スライスやフックなどのキャストブレが低減し、粘り強いブランクスがヘッドシェイクでのバラシを減少させる。三原はオリジナルアベンタクローラー(シェルラミ)で愛用しているが、アベンタウッドリミテッドはもちろん、アベンタRSでも使える汎用性を持つ。当然なのであえて書かなかったが、ステルススイマーやバクラトスイマーなどのスイムベイト、ビッグベラー(大型スプーン)、スラムドッグモンスター(大型ペンシルベイト)なども非常に扱いやすいことを付け加えておく。
もちろんチタンフレーム
トルザイトリングガイド採用。
ガイドはもちろんFujiが誇る最高峰のチタンフレームトルザイトリングガイドを採用。バットから7番まではダブルフットのT-KWTGガイド、6番から1番までは強化シングルフットのT-KBTGガイドを採用し、強度と軽量化のバランスを図っている。トップガイドだけはチタンフレームSiCガイドリングのT-MNST6を選択し、巻物の動きの自由度を上げ、リングの強度アップに貢献している。
- SPEC
- Length : 7ft 0inch
- Power : X-Heavy
- Lure Weight : 1/4〜3oz
- Line : 10〜30lb
ロデオライド リバイバー
70XH Battle Cry