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イマカツルアーデザイナー
長井健太公式ブログ

God Hand KENTAS Design Lab

2022ジャンキーズトーナメントin 琵琶湖

こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。

2018年、近畿地方に甚大な被害をもたらした台風21号が縦断して以降、琵琶湖の生態系が激変したのか、もしくは藻刈り船や電気ショッカーによる外来動植物駆除により、生物の生息環境に変化が現れたのか、ここ数年、琵琶湖のブルーギルやバスの生息数が減少と同時にバスの食性や行動にも変化が出てきています。
近年の琵琶湖では、ギルパターンが成立しにくく、代わりにアユ、ハス、ワカサギパターンが顕著になってきています。何れのベイトもブルーギルとは違い、非常に回遊性の高い魚の為、そのベイトに付く事で一部のバスは回遊性が強く、ストラクチャーに固執しない個体がいます。また、ストラクチャーに付いているバスであっても、ベイトの回遊とリンクしない限り、中々口を使わない手強い個体がいることも確かです。
こんな状況の琵琶湖のためか、バスやブルーギルのバイト数は以前よりも激減し、個体数が減少している証拠に、釣れるアベレージサイズは上がってきている感じはします。

そんな毎度毎度、厳しいと囁かれている琵琶湖で行われたプロショップジャンキーズトーナメントへシゲエモンと参加してきました。

参加人数70名、ボート総数34艇、国内で緊急事態宣言も無く、久々に解放された大会となりました。

実は、大会の1週間前、大会当日のヒントを掴もうとシゲエモンとプラへ琵琶湖に浮いていた。そしてもう御一方、当日の大会には参加はしていませんが、助っ人としてビル男さんもご一緒に。

プラ当日、噂通りに釣れない琵琶湖を体験することになる。

バイトは少なく、魚探には無数のベイトやバスらしき映像は映るのですが、湖面に垂れ下がったラインからの信号は皆無に近い、以前の同時期の琵琶湖であれば、アフター回復系バスが、ジンクスミニやIKクランクの巻物、ジャバギルやジャバシャッド、セクシーアンクル7インチで比較的簡単に口を使ってくれていました。

正午前、長い沈黙を破ったのが、ビル男さんのロッドであった 。疎らなウィードが点在する3.5メートルラインで、アライブチャターHGの中層ただ巻きで40アップをヒットさせる!


[ビル男さんは毎回奇想天外な釣りを見せてくれる!]

それ以降もあらゆるリグを試すが、バイトは時折あるものの、喰い込むまでには至らず、日が傾き「後10分で終了だな~」と皆で確認しあった数秒後、やや早巻きで巻いていた私のHU350に待望のヒット!


[ウィードに軽くコンタクトした瞬間に!]


[春~初夏は波動の強いHUクランクが良い仕事してくれます!]

やはり、大会当日もアフター回復系バスを効率的に広範囲に攻める事が出来る、巻物メインになるだろうと感じたプラでした。

大会1日前の直前プラでは、私の代わりにAさんが直前プラをして頂くことに、もちろんシゲエモンも。

この日は、正午前から生憎の雨だったようですが、シゲエモンが目星を付けていたエリア2か所から、Aさんがビッグフィッシュを2本仕留める事に!


[ジンクスミニで59.5㎝!!]


[IK-400Rに61㎝!!]
[1日で自己記録2回も塗り替えたAさん、琵琶湖恐るべし!]

そして試合当日、9時頃から爆風予報が出ており、荒れる前に何とかリミットを揃え、荒れたら巻物パターンに徹し、サイズアップへ入れ替えが出来ればと言う作戦で挑みました。

ただ、ここ最近の琵琶湖の釣れ難い事もあってか、午前中に魚を手にすることは滅多になく、午後から夕方に1~2匹を釣るのがやっとであったため、帰着時間の午後1時迄に釣ることは出来るのかが気がかりであった。

7時スタートの合図とともに、一斉に各々が目指すエリアへ滑走していく。

シゲエモン挺は10番スタート。

シゲエモンが選定したエリアは、スタート地点から比較的近く、そして人も少ないエリアでした。

現在の琵琶湖で釣れないのは皆同じで、シビアになればなるほど、人は情報を追い求めるようになる。SNSが発達し簡単に情報の共有が出来てしまう今日では、逆に情報が仇となることが多々あります。

自分で得た情報は、何よりも勝ると知っているシゲエモンは、人のプレッシャーを避けたエリアから自分の釣りのスタイルに合ったエリアを導き出す事に長けている。

天気予報通り、朝イチの風は弱く穏やかで、巻物には厳しい状況でしたが、風が無くても必ず結果を出すスピナーベイトとして、仲間内で有名なジンクスミニスーパーブレード1/2オンスを巻いていたシゲエモンのロッドが大きく弧を描いた。

揚がってきたのは1,200グラムの良型バス。


[幸先の良い一本!]

その数十分後、ジンクスミニスーパーブレード1/2オンスをウィードトップに当てながら巻いていた私にヒット、同エリアからの追加の1,700グラムフィッシュでした。


[この時期に限らず中層のバスに特に効くジンクスミニスーパーブレード]

その後、同エリア一帯をサーチするが、バスからの反応は得られず、次のエリアへ移動しました。

その間、湖上に吹き付ける風向きは次第に北寄りに変化していく中、偏光グラス越しに見える、水面まで伸びきれていないウィードパッチエリアに差し掛かる。

この時期ぐらいから、スティックベイトパターンがあることを思い出し、ZOOM社のマグナムスーパーフルークのノーシンカーリグをウィードパッチへ目掛けキャストし5秒程カウントダウン。

そこから、2ジャーク、1ポーズで喰わせのタイミングを作り、次のジャークに入る瞬間、手元にドスンッと重みが伝わり直ぐ様フッキングへと持ち込む、揚がってきたのは1,400gの肉厚で筋肉質のバスでした。

その後、北西の爆風に変わってからは、巻物に徹しましたが魚からの反応は無く、タイムリミットとなりました。

爆風予報が発令されていたとは言え、風が強くなるまでに比較的時間があった為、リミットの3本は余裕で揃え、入れ替えもしているチームもあるだろうと思っていた。

結果はリミットを揃えたチームは、3本4,300グラムを持ち込んだシゲエモン・長井チームだけ、34艇中ウェイン出来たのは17艇の半数のみで、初の優勝かと期待が高ぶる。

しかし、上には上が居るもので、2本で5,120グラムをウェインしたツワモノチームが優勝となり、シゲエモン艇チームは準優勝となりました。


[なぜブータスライダーじゃないのかって!?試合前日に急にスティックベイトパターンを思い出し、家にはブータスライダーの手持ちが無く、釣具屋へ駈け込んで売っていたのは、ZOOMのフルークしか置いていなかったから。。。]

それではみなさん良い釣りを