イマカツルアーデザイナー
長井健太公式ブログ
FD-VIB カバー&ボトム攻略の再挑戦!!
こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。
最近、ニュースをつければ中東情勢の緊迫した話題ばかりで、なんだか最近落ち着きませんね。2026年に入ってからも現地の緊張感は増す一方で、私たちの生活への影響も無視できないレベルになってきました。
昨年に引き続き、世界中の視線を集めている…というより、全世界を振り回しているアメリカのトランプ大統領ですが、暗殺未遂事件が度々起こったりと、日々の出来事が予測不能な「エンタメ状態」になっていると感じるのは私だけでしょうか?
「タンカーの安全は俺が守る!」なんて豪語したかと思えば、強気な交渉で石油相場を揺さぶって見たり……。
さて、FDバイブレーションこと「FD-VIB」が店頭に並び始めました。
2019年大阪フィシングショーに参考出品として展示したスタンダップバイブレーションが事の始まりでしたが、長い間テストはしていたもののイマイチ決定打に欠けるルアーだったため発売には至りませんでした。

[ヒイラギ君と呼ばれていたスタンダップバイブレーションは、ボトムでの使用を前提にしており、リフト&フォール後に一瞬だけボトムに立ち、ゆっくり倒れることでバスのバイトを取り易くするというコンセプトでした]
時は流れ、バスロイドJrTabooに初めて搭載されたFDガードコンセプトを応用し、バイブレーションにもワイヤーガードを搭載できないかという案が浮上しました。
ワイヤーであればスピナーベイトのように障害物回避に強く、またボトムに完全に立たせることが可能ではないかとピラーニャ60のボディを改造し、ワイヤーガード付きバイブレーションを試作しスイムテストしたところ、全く手元にルアーの振動が伝わってこない……。バイブレーションのアクションはするものの、取り付けたワイヤーが想像以上に水流抵抗になっているようで、ルアーアクションが超タイトになっていたのです。

[FD-VIBの原型となったFDガード付きピラーニャ60(左)ここから開発が再スタートしたのですが……。]
ワイヤーもコンマ1mm単位で数種類試したところ、やはり線径は細いほど水流抵抗が減りルアーアクションは良くなるのですが、直ぐに撓(たわ)むほどの細いワイヤーでは障害物回避性能が低下してしまいます。しかし、回避に必要な反発力を持たせようと線径を太くすれば、自ずと水流抵抗が増してアクションが小さくなってしまうというジレンマに陥りました。
そこで着目したのが、メタルバイブ特有の、ロッドティップに伝わる強烈な振動です。線径をある程度太くしてもアクションを殺さず、かつ障害物回避性能を両立させるためのヒントがメタルバイブにあったのです。
薄い鉄板からできているメタルバイブは、薄い鉄板だけではアクションしません。メタルバイブはボディ頭から腹部にかけてウェイトを設置しています。特に腹部のウェイトは水流を掴み易いように膨らみを持たせており、この膨らみの部分に水流を受け流す事でメタル特有のメリハリのあるバイブレーションが生れるのです。

[メタルバイブの腹の膨らみは単にウェイトという役目ではなく、水流を掴みアクションへと変換させる重要なパーツになっている]
メタルバイブ特有の腹部の膨らみを、樹脂製バイブレーションに応用すれば、より強い振動を生み出せるはず。そうすれば、ワイヤー装着によるアクションの低下も防げるのではないか……。そんな仮説から生まれたのが、「エアロフィン」と呼ばれる第二のアシストリップなのです。

[一般的な樹脂製バイブレーションの多くは、背中から腹側にかけてフラット、あるいはストレートな断面形状をしています。FD-VIBは腹側の一部を膨らませた形状に設計することで、より強力なバイブレーションを可能にしたのです]
最終的にワイヤーの線径は、障害物との接触時にも過度に撓(たわ)まず、かつルアーのアクションを妨げない、0.6㎜の硬質ステンレスワイヤーへとたどり着きました。
ワイヤー角度を微調整するだけで、ボトムでルアーを立たせる「スタンドアップモード」から、複雑なカバーを巧みにすり抜ける「障害物回避モード」へと簡単に変更可能。刻一刻と変化するフィールド状況や、タフな使用環境においても、このワイヤーがあらゆるリクエストに応える汎用性を生み出しています。

[リフト&フォール等でのボトムで立たせたい場合はワイヤーを閉じ(上)、カバー周りをリトリーブする場合はワイヤーを前方へ開いて使用します(下)]
拡張性にもこだわり、ボディ先端にはシンカーを取り付けられるアイを搭載しました。ウェイトを自由にカスタマイズできるため、急な増水や強風時、あるいはより深いレンジを素早く探りたい時など、状況に応じた微調整が現場で即座に行えます。さらにFDガードとの相乗効果により、スタックし易いディープのハードボトムやストラクチャーに対しても果敢にアプローチが可能です。障害物に潜むバスの鼻先まで、確実かつスムーズにルアーを届けることが出来ます。

[お好みのシンカーをワンタッチで装着できる「クイックハンガー」を標準装備]
そして今回のサウンドモデルには、ボディ内部に比較的比重が高く、表面硬度の軟らかい真鍮ボールを内蔵しています。真鍮ボールの重みによって、ハイピッチでキレのあるアクションを実現。心地よく響く「シャラシャラ」系の音色でバスを誘います。
[スレた日本のフィールドでは、過度な音は禁物。高比重で柔らかい真鍮ボールが、角の取れた「シャラシャラ」音とキレのある動きを両立し、警戒心の強いバスをバイトへ引きずり込みます]
それでは皆さん良い釣りを
How to FD-VIB
https://youtu.be/xbtp8mGTwl0










