IMAKATSU イマカツ

IK

K.IMAE TOP SECRET!

株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ

K.imae Today's Tips 28432020/10/17

『アベンタ2021RSRスケルトン』

先日の実釣テストでの評価課題の一つ、「アベンタRSRの透明樹脂化」。

強風の悪天候で活かせる状況が余りなかったが、RSでの実績で確信を得た最後方配置のビッグウィング効果は想像以上。

アベンタには2014年の最初期モデルに「ギャンブラー」と言う名のサイコロが入ったモデル以来、現在まで純粋な透明樹脂モデルが存在しない。

これが今や幻のレア物、唯一のスケルトンモデルである「ギャンブラー」。

内部のラトルがサイコロなんでギャンブラー。

このギャンブラーに使われてる樹脂の比重はアベンタ2017以来採用しているカルピスボーンより遥かに重い。

故にカルピスボーン樹脂のアベンタよりデッドスローのレスポンスはどうしても落ちてしまうわけ。

ただ比重が重い分、水絡みが良いので、そこが好きなマニアな人もいます。

って、ここで「アベンタ2017シェルラミ三原モデルも透明樹脂ちゃうんかい!」って突っ込んだ方、

なかなか鋭いですが、アベンタ勉強不足です。

以前もブログでも何度か解説しましたが、シェルラミアベンタは左右の側面に重量のある天然シェルを貼ったモデル。

そのシェルの重さがフックを中心にして天秤のようなカウンターウェイト効果を発揮するよう設計してます。

なので、一旦動き出すと「振り子のような慣性力」でデッドスローでも動き続ける工夫がされてます。

動き出しが若干、鈍くなるが、動き出せばパワーとスローに妖艶な輝きがプラスされるアベンタの最高峰モデルです。

左右のシェルのウェイトも一枚づつ均一に測ってから手で張るため、作るのがめちゃくちゃ面倒でまさに工場泣かせ。

なんでシェルは冬場のオフにしか生産できません。

「どんだけ凝ってるねん!」って突っ込んだ方は真のアベンターです。

そしてアベンタ2021RSR、このRSウィング最後方配置の余力の高さは驚くべきものでした。

透明樹脂の比重など「そんなのかんけーねー」って言わんばかりのスーパーデッドスロー、しかも水絡みもアップ。

中に反射板まで入れたにも拘らず、全然余裕でした。

それほどアベンタRSで証明した最後方配置のビッグウィング構造はクローラーベイトの終点のカタチだという事。

2014年のギャンブラー以来、遂に完全スケルトン化に成功したアベンタ2021RSR。

妖艶な美しさはもとより、「シルエットを曖昧にできる事」が最大のメリット。

シェルが直前で見切るバスへの最後の一押しになる効果と同じ。

最終目標は、バスから見上げると、羽根だけしか見えない「お化けアベンタRSR」。

Amazonオリジナルドラマ史上最大ヒットの「THE BOYS」風に言うと「アベンタRSRトランスルーセント」だね。

無塗装クリアは水に入ると内部の空気が白く発色するんで、そこをどう消しこむかがこれからの開発。

超々低速から、なんと中高速まで破綻しない動きは間違いなく過去一比類なし。

羽根が飛行に時に完全に閉じて開かないので、風が強くてもフックもスライスもしない飛行直進性。

空中で全く回転したりしないので、同時に飛距離もオリジナル対比で10%は余裕で伸びたと思う。

コンパクトサイズのアベンタRS桐ウッド、フルサイズのアベンタ2021RSR、今江的クローラーベイトはここに極まった感があります。

次ぎは金属サウンドを犠牲にしない「羽根のカーボンウィング化」でもするかな。