株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ
『初公開!アイローラーの元ネタ』
さて、珍しい機構のルアーが出ると、良く出てくるのが「似てる」とか「パクリ」とかの話。
ビッグアイローラーを初公開したら案の定、耳にしましたわ…。
こういう話、ワシ的には書きたくないんだけど、今時の人は知らない事も多いので種明かししておきます。
まあでもスローシンキング&シミーフォール、ロール速度を限界まで高めた時点で、オリジナルと自負してますけど。
ちなみに「水中のバド」とビッグローラーを表現したけど、このイマカツ特許の「ワドルブレード」も「アイローラーブレード」も、実は元ネタを種明かしすると同じ「オールドプラグ」なんです。
たぶんコイツを今も持ってる人は相当なオールドファンか、トップマニアですね。
自分は確か17年ほど前に長井が持ってたのをプールで動かしたのが最初の出会いです。
その元ネタの正体とは…
その正体は、実は17年前、長井がイマカツに入社した時に持ってきた、今は無きスポーツザウルス社の「ダンプティークリンカー」。
長井は元々、スポーズザウルス社の元開発デザイナー社員で、ザウルス倒産後にイマカツに入社。
その長井が、開発室の壁に掛けていたダンプティークリンカーをワシが見つけて、その一切首を振らないロールアクションと金属音に感嘆したルアーです。
これは凄いと特許も調べましたが特許は申請されてませんでした。
もう17年以上も前のルアーです。
このザウルスが手がけたルアーが実はワドルバッツ、アイローラーのヒントになりました。
ここにブレードを直結するとルアーの「剥離渦」に大きな影響がある事を学んだ最初のプラグですね。
ちょうどビッグバドでTOP50勝ってた頃で、バド系トップに超ハマってた頃です。
「タマゴッチ」って呼んでましたが、とにかくロールは秀逸でした。
当時はザウルスルアーの中でも地味で人気は無く、その存在を知ってる人のほうがレアだと思います。
当時はまだi字系とか日本には存在すらなくて、このタマゴッチのブレードサウンドの方に注目してましたね。
後ろの金属板にブレードが当たってなんとも涼しげな良い音出すルアーです。
ロール以外、引き波も小さく、見た目ほとんど動きが無いので当時は「つまらんルアー」だったんだと思います。
もし今の時代だったら、革命的トップとして注目されたと思いますね。
アイアローにこのブレードの原理をインスパイアし、更に進化させシミーフォールを実現させたのが「アイローラー」なわけです。
ま、もとは元ザウルスデザイナー、長井の発案ですが。
このダンプティークリンカー、ブレードには「BALSA FIVE-0H」の刻印が。
今は亡きザウルス代表、則さんの稀代の名作「バルサ50」の名を引き継ぐ、50歳代の人には懐かしすぎるオールドルアーの一つです。
その直系弟子である長井が現代に蘇らせたアイローラー、まだまだ70は序の口、
2年掛けてるビッグローラー、ミニローラーはまだまだ更なる進化をし始めてますので是非ご期待下さい。
やっぱ則さんのダンプティークリンカーを完全に越えていかないとビッグローラーは世に出せないもんね。