『引退を決意して初めて見えた真実〜LNC/R』

今江選手が引退を表明した。

55年生きてきて、同じ名前で顔を知る人は過去、今江選手だけ。

渡辺健司と違って、滅多にない珍しい名前なのでロッテマリーンズ時代から、妙な親近感があってずっと応援していた。

今江選手も釣り好きと聞いて尚更、変な縁を勝手に感じていた。

その今江選手が36歳の若さで現役引退を発表した。

その一報を聞いたとき、その胸中を思いやるとなんともいえない気持ちになった。

プロスポーツの世界は厳しい。

自分がどんなに続けたくても、それを決めるのは必ずしも自分の意思ではない。

去り際を自分で納得して決めれる事は、一番幸せな事なのかもしれない。

本日、ルアーニュースクラブRが更新された。

少し時間が空いてしまったが、これが正直な今の自分の気持ちである。

練習は自分を裏切ったのか、それとも裏切らなかったのか、その答えがここにある。

今季、振り返ってみればプロになって初めて、30位（29位）内を絶対に死守する事を最優先にしていた。

2年連続30位以下落ちだけは避けるため、外さない事、リミットメイクを最優先した結果、逆に自分らしいスタイルは完全に消えてしまっていた。

それが良かったのか、悪かったのか、最低限、来期のTOP50クオリファイは果たした。

自分が今年、開幕前に心に決めていた「2年連続30位（29位）落ちの場合はTOP50引退」への萎縮はこれで消えた。

ただ、少なくとも今季のスタイルでは絶対に、今の若手達と互角に勝負できる可能性が皆無である事ははっきりと解った。

「死地に陥れて然る後に生く」

来期は結果を顧みず、徹頭徹尾自分のスタイルを貫いて、優勝とAOYのみを狙いにいく決意である。