株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ
『テムジン・ハングマン』
16年ほど前、大流行した「スピンコブラ66M」に発祥期限を持つPEパワーフィネス。
キャストに難点のあったスピンコブラを、タフソリッドティップ採用によって劇的進化させたのが、2015年リリースされたセルペンティ「ブッシュサーペント66MHX」。
ダイワの操作時ほぼ無音を実現したPE「12ブレイド」の登場と共に、第2次PEパワーフィネスブームを担った名竿になりました。
スピンコブラもブッシュサーペントも、スピニング機種の中でベストセールスを記録。
PEパワーフィネス人気は想像上でした。
この竿はオカッパリ、ボート共用コンセプトと、2キロリフト能力の必須から6フィート6インチに設定。
ブッシュに突っ込んでも破損し難く、ティップにウェイトが載せやすい24トンの太軸ソリッドティップ、パワーグリップが特徴でした。
そして2019年「吊るし」と現代風に名付けられ、オカッパリを中心に再び大ブレイクの気配を見せるPEパワーフィネス。
ブームの中心は金森君や伊藤君のオカッパリ用に飛距離とパワーを備えた「7フィート」のPEパワースピンロッド。
金森君には昨年早春の取材の時にジックリ触らせてもらい、伊藤君のはフィッシングショーでジックリ触ってみました。
金森君がこの時使っていたラインがシーガーのステルスグレイ、確か1.5号。
一見ずっとフロロと見紛うPE。よくあんな際どいところスピニングで一生粘って狙うなと思っていたら、取材後PEだたっと知って愕然。
その結果、昨年、7フィートのPEパワースピニングを熱心に研究してましたが…
ちょっと途中、自分の中で異変が発生。
因みにPEステルスグレーは使ってみたけど、ローガンなワシには全く一切ラインが見えまへん…でした。
若者専用ラインでした。
その「異変」こそが、竿の匠アオキングが散々試作してくれたポッキーロッド。
最初は60と66で開発を進めていたのだが、アオキングの提案で511、510、果ては59までを試作。
この思いきったショート化の試作は本当に衝撃だった。
60と511、僅か2センチの違いで、ポッキーロッドの高速操作性、軽量感は劇的に向上したのだ。
僅か2cmの差がもたらすアドバンテージは驚くほどの違いだった。
バスロッドは、6と511、7と611で全く別の竿ほど劇的にフィーリングが変わる。
6フィートと511、7フィートと611、その境界線である1インチは、そこを越えた瞬間に根本的な質を別物に変えてしまう分水嶺なのだ。
1インチの差がここまで出る長さは余り無い。
6と61、65と66、更に66と68でも感覚的にさほど大差は感じられない。
しかし6と511、7と611は何故かそこを超えた瞬間、ベツモノになってしまう境界線なのである。
このポッキーのアンダー6フィート化の衝撃は、自分に久しく忘れていたショートロッドのメリットを思い出させてくれた。
昔、TOP50小野湖戦(山口)で、3フィート、4フィートのベイトロッドを2本作り、ジャングルのような灌水巨木のど真ん中に潜り込み、上位入賞し
た事がある。
6フィートではピッチングもフッキングも出来ないジャングルの中で、ウルトラショートの、しかもソリッドグラスの折れないベイトロッドは無敵の活躍だった。
この事から、7フィート化を進めていたPEパワーフィネススピンは一転、511~510のショート化に転じた。
先月の七色ダムでロクマルを仕留め、この判断は大正解だったと確信している。
秘かに行っていた早春の野池のテスト、遠賀川のダッドイカでも十分な実績を残していた。
チョイ投げ、アンダーハンドでの精度に優れ、ロクマルを吊るしきれる、折れない超タフ&ショートパワースピニング、
開発初期段階で既に「テムジン・ハングマン」の名前を与えていた。
そんな事で、GW中は更に色んな新製品ラインをかき集め、PE研究会継続中。
いやはや、タックル博士ROBO君の超絶タックルオタク度にはワシの頭も脱毛☆ですわ…。
実戦経験はまだだけど、シマノ「PITBULL8+」はダイワの「12ブレイド」超えたかもね。
近々、長らく開催中してきたPE研究会の「真の目的」を公開するのでそれまでお楽しみに。
後一つ、購入できてない注目のPEがあるんで、それがラストかな。