株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ
『LNC/R更新・曲がる竿こそ匠の技』
さて本日は毎週恒例のルアーニュースクラブR更新日。
今週は先週の「高弾性の復権」の対極、「曲がる竿とスパインの悪戯」について。
スパインに関してはこれまでもかなり詳しく解説してきたが、
GWの暇に飽かして、今回はかなり解りやすく丁寧に説明できたと思うので、
この自粛暇の間にジックリと「高弾性化」と「スパインレス化」の価値と効果について学習してください。
https://www.lurenewsr.com/102066/
この記事の補足ですが、この写真は実に「ねじれ」の意味が良くわかる写真。
バックハンドサークルで捻って放たれる直前の竿のガイドの向きに注目。
ロッドはクーガーエリート70MX、ルアーはハチサンのスーパーモグチャ&フラットカーリーゴビー3インチです。
ガイドの向きが良く見えるように拡大するとこんな感じ。
一番曲がった部分を中心に、本来の竿の真上にあるはずのガイドが、竿先に掛けて90度以上捻れてるのがはっきりと解ります。
この90度以上のネジレが、ルアーのリリースと同時に瞬時に元に戻るわけです。
その瞬間、スパインが強いと、「コリッ」て感じで段差のついたような歪な復元になります。
スームズに引っ掛かりなく戻らないが故に、僅かにリリース軌道がずれてしまうわけです。
一瞬なので人間の感覚では感じ難いですが、スパインが強烈な竿だと結構、感覚的にも感じることがあります。
スパインレスは、この捻れ復元の瞬間の引っ掛かりがほぼないため、軌道がイメージからブレにくいのです。
変な言い方ですが「スパインレス」=「真っ直ぐ飛ぶ竿」と言う事。
スパインがあっても、人間が無意識のうちに感覚で修正して真っ直ぐ飛ばせるように、その竿に慣れてしまっていると言うのが事実。
実は「真っ直ぐ飛ぶ竿」って意外と少ないのです。竿は初めから反ってるのがほとんどなんで…。
その理由は本文後半で。
因みにフッキングの時もネジレは強烈に発生します。
これはボート真下の15mで、サウスブレード20gをシャクリ上げた直後のフォールに出たバイトを捕らえた瞬間。
瞬時に、真上にフッキングしなければ捉えられないリアクションバイトです。
竿はブラックレイブン・エクストリーム。
この瞬間の竿先を拡大すると…
なんと、拡大すとほぼ180度ガイドが捻れている事が解ります。
これがガイドが上につくベイトロッドの避けられない宿命。
完全にフッキングパワーが捻れて逃げてしまっているように見えますが…。
それをものともせずに、この時点で既に仕事(フッキング)は完了してしまっているのが「高弾性の腰とキレ」です。
捻れてなお、芯を外さない金属バットのような芯の広さ、それが高強度高弾性の魅力です。
スパインが強く、しかも瞬間的反発力のない竿は、この瞬間、竿先がクルンと回って、フルスイングで空振りしたかのような腰砕けになります。
当然、三振…よくてファール(バレるってことね)。
高強度高弾性はカスッてもなんとかヒットにする能力があるような感じです。
本日で人生史上例を見ない超絶ド暇を極めたGWウィークも最終日ですが、
まだまだコロナが終息した雰囲気ななし…
暇潰しに濃度の高い記事を書いていきますので、この機会に知識を増やしてコロナ明けの実戦に活かして欲しいと思います。