IMAKATSU イマカツ

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K.IMAE TOP SECRET!

株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ

K.imae Today's Tips 29362022/01/28

『それでもABUはABU』

先日、一通のメールが届きました。

「LXが発売されて1年足らずでABUを辞めるなんて、今江プロデュースの製品はもう信用できない」と。
また、「あれだけABUが好きだと言っておいて、契約が終わったらすぐにG-niusと契約するなど信じられない。」と。

ABUファン、今江ファンの方のそうおっしゃる気持ちはよく解ります。

年初、ルアーニュースクラブRで公開したABUを辞めることになった経緯だけでは十分理解してもらえなかったことも。

https://www.lurenewsr.com/192513/

しかしながら、あの記事が私の気持ちの全てではありません。

本当に言いたかったことは、気持ちを抑えれるだけ抑えて、最低限言える範囲で書いた記事でした。

本当の裏舞台と気持ちを全てブッチャケていたら、契約が終了しててもすぐに法に訴える外資系企業は怖いですからね。

現実、自分が抑えたつもりの文章もまだ不十分だったようで、ルアーニュース編集部の意向でさらに校正され現在公開されている文章になりました。

「契約金なし、ロイヤリティーなしのモニター待遇で良いから続けさせて欲しいと訴えても、その気持ちに対してピュアからは回答すらないまま契約終了となった。」との一文に本当の私の気持ちが少し表れてると思います。

驚いたことに現状所有するリールのメンテ、補修パーツの供給さえも今後は出来ないとのことでした。

バスフィッシングの「エンジン」ともいえるリールを、補給パーツなし、メンテなしで1シーズン戦えるほどTOP50シリーズは甘くはありません。

まして昔から言ってるように、「自分好みに弄ってナンボ」のABUはなおさら。

だから遥か昔から自分のABUには「トレノAE86」をオマージュした「IMーAE74」、旧式ポルシェ930ブラックバードをリスペクトした「LTZ930Pro」が存在したわけです。

確かに発売間もないLXを私を信じて購入してくれた今江ファンの皆さんには私の力不足で本当に申し訳ない事になったと思っています。

ただ、それ以上にバス人生のほとんどを一緒に過ごしてきたABUとの信頼関係を、突然の企業方針で一方的に断ち切られた自分の胸中には言葉にできないほどの悲しさがあります。

何卒、そこだけはご斟酌下さい。

ただ、そのメールにも書かれてましたが、「ABUを使わない」というのは誤解があります。

なぜなら、Ginius代表の青木にはGraviusがLX992RS/REVIVE,LX992/KTFを完全に超えたと自分が納得するまでは、フィネス用のLX992RS&LS992KTF は継続使用するという許可を得てのグラビアス契約だということです。

なので青木哲の好意で、ABUの露出がJB/NBCの試合でできないので、自分のLX992RS達はIKマーク仕様になってます。

なんかめっちゃカッコいいんですけど。

メンテもパーツが尽きるまではREVIVE&擬似餌屋でオーバーホールです。

ABUクラウンマークが刻印されたメカニカルノブは、ZPI製のメカニカルノブに交換。

これでピュア&ABUの露出はゼロ。問題なく試合でも使えます。

ま、ABUとABU王冠マークがないリールが果たしてABUと言えるのかは微妙ですが、それでもABUはABU。

スウェーデン製でもアメリカ製でなくても、どこで作られていても自分にとってABUはABU。

ちなみにスピニングリールは自分も開発にかかわってきた「REVO MG XTREME/AE74」を当面は継続使用します。

何ら不満はないし、リール棚に山盛りストックもあるので。

特にMG Extremeはラインのドバっと出がめっちゃ少ないのが本当に気に入ってますので。

ちょっとスピニングはREVOとABUのロゴがベイトに比べて多いので消すのが大変ですけど…。

ただ、スモールマウスの檜原湖戦ではちょっとダイワやシマノの最高峰モデルも使ってみたいなとはちょっと思いますね。

あと五十鈴工業のクローズドフェイスアンダースピンとか特殊なスピニングもスポット的には使ってみたかも。

エビス、マミヤOP、そしてピュアフィッシングと約36年も続いた契約は終了したけど、今もABUが好きなことに何の変りもありません。

今もイマカツ邸の神棚には歴代ABUのシグネチャー、逸品がずらりと並んでるし、これを片づけたり売っちゃう気なんて一生ありません。

ABUの歴史は自分のBassFishigの足跡でもあるわけなので。

今のピュアフィッシング・ジャパンは正直、嫌いになりましたけどね笑。

みな辞めちゃったけど、超長年ABUリールの開発、企画、販促を共にしたピュアスタッフの皆さんには今も感謝の気持ちしかありません。

トーナメントを引退して、年老いてのんびりバス釣りをたまにするくらいになったら、大切にしている本家Sweden製丸型ABUを弄り倒して楽しんでみたいと思ってます。

そのころにはABUはまた違った姿に生まれ変わっていることを夢見て。