IMAKATSU イマカツ

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K.IMAE TOP SECRET!

株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ

K.imae Today's Tips 32482023/04/12

『TOP50開幕戦七色ダム・今江克隆の戦い』

TOP50開幕戦七色ダムが閉幕した。
今回の試合に関しては、自分の事よりぜひこちらの記事を読んで欲しいと思う。
諦めなければ、免許も装備も金すらなくても、TOP50で完勝できる現実がまだあるのだ。

今江克隆のルアーニュースクラブR「今江克隆の後継者!? 運命の悪戯? TOP50七色ダム戦優勝者・河野正彦プロのバックステージを紹介」の巻 第1143回

因みにこの記事で、ワシもLN編集部TOPの山根も、2人ともこの写真を馬淵と間違えてルアニューに掲載していたと言う事実…。
今もこの写真が馬淵と思った人がかなりいるはず…。

この写真、、、、出会った頃の河野ですので。。。

さて、今回の開幕戦。自分の結果は既にご存じの通り19位スタート。
平凡すぎる結果だったが、逆にこの結果は自分にとって最悪の中の最善だったと思っている。
それほど、今回の直前5日間の公式練習ではバスが釣れていなかった。
若干、体調を崩していたこともあるが、それ以上に七色ダムの春の進行の恐るべき速さに完全について行けなかったのが本音だ。
七色入りした日に8分咲きだった七色の桜は、試合が始まった時にはほぼ散り始め、最終日には完全に散り終えていたほどの急激な春の進行だった。

写真のバスが5日間の練習で最大のバスであり、40㎝を超えるバスはもう1尾釣ったのみでほぼ全く釣れない状況で練習を終えた。
この時期の絶対定番であり、前回同時期開催のウィニングパターンだった水面i字形、ホバスト系の練習と新開発した㊙ルアー投入に徹しすぎたが故のアジャストミス。

まさか一気にスポーンモードに突入するとは思わなかった。

急激なスポーニングモードに突入したことに気付いたのは練習最終日。
開幕戦初日は、ぶっつけサイトで一からバスを探す事になった。
しかし、初日は朝から激しい雨となり、サイトはほとんどできない状況に…。

仕方なく、ジャバロン140フリーリグとジャバロン110のヘビダンを要所要所に打ち込み、バスが動けば付近いると判断。
ハドルスイマーの2inch、2.3inchのダウンショットでブラインド気味に釣っていく戦略で湖全域を回った。
幸い、この探し方で2匹のメスをジャバロンでラッキーにも釣る事が出来た。

そして、大雨故に沖の巨木に付いたロクマル狙いで、これまた大雨の中、全域の巨大立ち木をレイジー9で必死のランガン。
かなりの時間を費やしたが、モンドリ打っていたのはバスではなく自分だった。

辞めるに辞められない心筋バクバクのニアミスが何度もあり、多くの時間をロスする結果になった。
それはレイジーナインの尻尾をロクマルに食いちぎられるほどのニアミスの連続だった。

初日のスコアは4800g、8位でスタートとなった。
一見好スタートを切ったかに見えるが、自分的にはこの時点で開幕戦の全弾を撃ち尽くし弾切れだったのだ。
この最も自分にとって幸いした大雨の初日、最低でも6キロ以上を釣らなければ上位スタートは出来ない事を骨身に凍みて解っていたからだ。

絶対に2キロフィッシュを1尾は仕留めなければならなかった唯一のチャンスの初日を自分は落としてしまった。
レイジーではなく、ジャバロンサイトに徹するべきだった。

案の定、晴天北の爆風となった開幕戦2日目、水位はオーバーハングが浸かるほどの満水となり水温は2度下がった。
スポーニングモードは終了したかに見えた。
もはやナイスキーパーを釣る方法さえない自分には、初日釣ったメスの近くに残っているであろうオスを仕留めることくらいしか方法はなかった。
それも見えないオスだ。

それでも必死に全域を回り、ハドルスイマー2inchと2.3inchDSで何とか5尾ギリギリキャッチ、2キロをウェイインする事ができ、予選を16位で通過した。
これが絶対に開幕戦からシリーズの目標を絶たれたくなかった自分に出来る精いっぱいの足搔きだった。

必死の足掻きで5尾2キロを揃えたが、驚いたことに上位陣は5尾3キロ後半~4キロ後半がこの日も続出。
後で解る事だが、上位陣の多くが爆風満水の中でもライブスコープを利用したシャローのベッド絡みのサイトを普通に実行して釣って来ていた。
16位で決勝に進出したものの、自分はもはやこの時点で完璧に手も足も出ないダルマになっていた。

逆に言えば、全く何もデジタル装備がないに等しい河野の力量が改めて光った予選でもあった。

そして決勝。

情けなくても足掻く、そう決めた自分は朝一番に200gキーパーが辛うじて釣れていた最下流のスポットに入った。
幸か不幸か、早々にバイトがあったが、釣れたのはキーパーギリギリもギリギリ、尻尾振ってギリ25㎝のキーパーだった。
ウェイトは200gもない。

それでも何とか5尾揃わないかと2時間近く粘ったがバイトはなく、この時点で完全に終わったと思った。

その後は湖を過去の記憶を頼りにあらゆる釣り方で彷徨った。
途中、ライブスコープサイトに本番中にチャレンジし、それらしき反応を見つけたが、付け焼刃でどうにかなるようなものではなかった。

ラスト1時間となった時、「決勝はギリギリ25㎝あるかなしかの200gフィッシュで終了か…一番カッコ悪いな俺…」と泣けてきた。
それくらいなら、最後は好きな釣りをしてみようと、この時初めてスパイダースピンに結んだMCハンガージグを助手席の隅から取り出した。

だが、練習を通じこの手の釣りでは1尾もバスを釣る事が出来ず、単純なシャローカバーでの吊るしの釣りは今回ないと思っていた。

海外の諸事情で未だ未入荷のMCハンガージグだが、このジグは今江的には本当に素晴らしい最強の吊るしジグだと思っている。
8キロのバスを吊るしてもフックが伸びないスモラバは絶対これしかないと確信しているし、MCヘッドの枝がらみの復帰率の高さ、ウッドチップへの減り込み易さは特筆ものだからだ。

そして、これだけは断言しておくが、「スパイダースピン」は過去のテムジン、カレイド史上、絶対に最高の仕上がりのパワーフィネススピンである。
これだけは使えば瞬時に誰もが実感できると言い切っておく。

河野のそれとはレベルが違うが、最後の最後まで諦めなかった執念がこの2キロフィッシュをラスト45分で与えてくれた。
長時間、フル満水のオバハンジャングルの中で吊るされた2キロアップにも、ビクともしなかったMCハンガーとスパイダースピンに心底惚れ直してしまった。

公式練習5日、本戦3日、8日間もかかってやっと手に出来た2キロフィッシュは、結局、自分の自分らしい本来のスタイルに戻した時、答えが返ってきた。
この1匹で決勝は2200gを超え、総合19位で開幕戦を終えることになった。
もし最初の200g1尾だけだったら、決勝スコアでは最下位、下手すれば予選落ちに等しい30位まで落ちていたのだ。

河野の優勝に比べ、自分の成績は平凡の極みだ。
だが、最後の最後まで絶対諦めない執念だけはまだまだ河野にも負けはしない。

シリーズランキングを見据えたうえで目標の15位以内ではなかったが、今回の開幕戦は色々な意味で自分らしさ、諦めない気持ちの大切さをあたらめて教えてくれた良い開幕戦だったと思う。
これで第2戦へのモチベーションは維持できた。

次は20年以上ぶり?のエレキ限定レイクとして日本最大最長、エレキ殺しと言われた山口県小野湖。
今度は自分らしく自分のスタイルで思いっきり攻めていきたい。