株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ
『最初のルアーの作り方』
昨年からサンプルルアー試作精度&スピードアップに取り入れたハンドモ-ルディング。
簡単に言えば、ルアーのカタチのイメージと大きさを紙粘土でまず手作りで作ってしまう方法。
それをスキャンし、データ化する事で、試作プロトルアーの初期精度が劇的に向上し始めている。
3Dキャドなんてワシには到底無理だけど、アナログな指先の器用さはギフトかも。
原点は大学生時代に生活支えてたハンドメイド技術。
おかげでルアー工場をゼロから作れたわけで。
たとえばこのフィネスフロッグ三原チューン。
そのまんまだと浮力も少なく、形状的にドックウォークもイマイチ。
そこでちょいちょいと自分のイメージをハンドモールディングで実際のカタチに。
現状ではエラストマー化しても溺れ気味?なんで、
全体の浮力アップと前後の浮力バランスバランスを指先でイメージどおりに表現。
ここまで作るのに慣れれば約15分。
よくアイデアを絵に書いて「こんなん」…ってリクエストしてくるプロ(南)もいますが、
大概はイメージ通りにプロとが上がってくる事は稀、イメージ通りの「カタチ」になるまでですら、無駄な時間が長すぎる結果に。
カタチから動きも予測できるようになるには10年は経験が必要です。
ま、サウスブレードは扁平な「板」なんで瓢箪から駒でましたが…。
で、慣れてしまえば、5分で子供のオモチャも作れてしまいます。
余った粘土がもったいないのでハツカネズミ作ってみました。
このハンドモールディングにおススメなのがクラフテリオの「Kクレイ」。
この粘土は安全な上、サラサラしてて全然ベタつかないし、めっちゃ伸びるし、なにより乾燥後の収縮がほとんどないのが良い。
精密に作っても、乾燥させると激縮んで「オーマイガッ!!!」って、残念杉ル☆惨事になるので。
焼くタイプの粘土は収縮が酷くNGです。
まあでも指先とパテワークが繊細&器用でない人には向きませんけど。
まあ、当然ですが写真で明かしてる試作は10分で作った「ボツ」ものですので。
完璧にモールディングした「カタチ」はもちろん社外秘です。
ハードルアーでもソフトベイトでも、この最初にイメージを実際のカタチにする事で、最近は3Dスキャナーも、3Dプリンターもあるし、金型データ化まで実に無駄が省けます。
だから自分のイメージ通りのルアーに仕上がるのが早い。
「絵」から作ると無理矢理動かそうとしてしまいがちだが、動きを予測して「カタチ」を作れば動きを出すのにも無理がない。
ステイホーム期間のおかげで今年は色々と面白いプロトルアーが出来ましたわ。
「バス釣り」も面白いけど、そこに「ルアー作り」を加えるとバスフィッシングはもっと面白いですよ。