株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ
『LX992RS/REVIVE』
本日は37度超えの危険すぎる暑さの中、東条湖へ。
三原の出陣を見送る事無く、入れ違いで到着。
てか、最近、夜暑すぎて、エアコン苦手なワシは地獄で朝起きれんし。
しかし東条湖もこの暑さで大減水&激アオコまみれのバスレイクならぬバスクリンになってましたわ…
1人夕方まで頑張ってる方いましたが、マジ感服いたしました。
今日の目的は、いよいよ9月末~10月頭に市場デビューが決まったLX992Zのルアマガ取材。
同時に三重県から来られた、ABU公式チューナーに認定されたREVIVE代表と企画営業の方とのLX992RSの実戦テストミーティング。
実は今回、LX992Zの公式チューンを担当するREVIVE代表の武本氏は、元ZPIのチーフチューナー。
既に10年近い付き合いですが、自信もJBプロで、名機LTZ930pro/ik-combiを創り出した日本を代表するチューナー。
現在、チューニング事業を撤退したZPIから独立し、REVIVEを昨年立ち上げました。
因みに現在もZPIとは協力関係にあり、リール「アルカンセ」のセッティングも継続して担当してるそうです。
自分的にはチューナーとして東の横綱沢村プロ、西の横綱が武本氏。
ABUのチューンに関しては日本一間違いなし。
東と西でチューンスペックの味付けも、求める所も結構、違うところがまた良いんですわ。
ま、西には張り出し横綱?奇才天才ジーアス「アオキング」もいますが。
今日は武本氏にBFチューンドリール10年の歴史も詳しく語ってもらいました。
これインスタライブにしたらめちゃ面白かったと思いますが、ま、記事ネタなんで詳しくは雑誌で。
しかし、BFスプールの恐ろしく繊細且つ精密さには唖然としますね。
マグプレートの薄さなんて、コンマコンマ何mmの世界で、劇的な差が出る部分。
究極のベストを出すまで気が遠くなるほどの数のサンプル作成が必要だそうです。
しかも穴の位置、数にも黄金則があるそうで
ネオジムも厚みだけではなく、磁力違いも重要で、現在最終のLX992RS/REVIVEには、ゴールドの超強力ネオジムが採用されてます。
指で外そうと思ってもなかなか外れない、恐るべき磁力でした。
ネオジムとマグプレートの組み合わせも無限、ベストを探し出すのはこれまた気の遠くなる作業だそうです…
そして何より重要なのが、超々ジュラルミン製のスプールの強度。
薄く軽くすればするほど性能は見違えますが、実戦強度との兼ね合いが一番重要。
ブランキングホールも大きすぎると、フロロ13LBクラスやPEBFでは一発で歪んでしまったりします。
特に根ががった時にラインで引っ張ると、1発で歪んで終わるスプールも有りますので。
ワイルドフィネスで使って歪んでしまったスプール。
私も散々、ZPIサポート時代はスプール歪ませたり割ったりで、加藤社長と武本氏を悩ませましたわ。
5~8lbでは抜群でも、10~14lbやPEで使えないスプールではワシの強引な釣りでは無理なんです。
結構、スプール径も重要です。過ぎたるはなんとやら。
その辺は、記事で詳しく語ってもらってます。
この何倍もある試作スプールが、武本氏のリールオタク度を証明してます。
まあ、それ以上にチューニングメーカーとしてのZPIと言う会社のマニアック度には本当に今更ながら驚かされます。
自分がノー契約、ノー契約金でもZPIと長年付き合っていた理由が、その採算度外視の妥協無い開発スピリットにあります。
今は大手国産メーカーは、デフォルトでフルチューニングリールを出してしまう時代。
ZPIがチューニング部門を撤退し、総合釣具メーカーへ転身した事は、ABU一筋の自分にとって最大の悩みでした。
グローバルスタンダードが絶対ルールのピュアフィッシングにおいて、そしてABUにおいてこそ、名チューナーは日本のABUリールにとって絶対不可
欠な存在。
「REVIVE」と「REVIVER」が偶然同時に立ち上がった事は、なんか奇妙な縁を感じますね。
とことん弄ってナンボのリールが世界のABU。
自分好みに弄れるスペックの広さ(甘さ?)が魅力のABU。
誰が乗っても完璧なレクサスもいいんだけど、愛情と手間ヒマかけた旧型ポルシェ930ブラックバードみたいなリールがワシの好みなんで。
それがまたABUリールならではの釣りの楽しみ方だと思います。