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K.IMAE TOP SECRET!

株式会社イマカツCEO
今江克隆公式ブログ

K.imae Today's Tips 31652022/12/22

『地味でシンプルなものほど難しい説・ブレード編』

もうホンマ、いったい何時から始めたか記憶にないほど長ーーー良い時間が経ちましたが…。

それほどにスピナーベイト唯一無二の燐青銅製極薄高比重ブレードが採用されたジンクスミニのブレードは難しいんです。

「燐青銅プレーン」&「燐青銅シェルブレード」の人気とトーナメントでの圧倒的実績はもはや語るまでもなし。

ところが燐青銅の性質上、凸凹を型で抜くのは至難の業で、何度やっても失敗続き、、、ハマードブレード化するのに実に3年近くかかってしまいました。

普通のスピナーベイトに使われてる真鍮製なら簡単なんですけどね。

ブレードは超シンプル。それだけに形状、厚み、R、そして模様でガラリと回転の質が変わります。
これだけは叩き台をプレス型で抜いてみて、スピナーベイトに装着して初めて解る事が多いだけに何回もの試作トライが必要なわけです。
まして「燐青銅」は薄くて反発が強いんで、ハマード模様がなかなか上手くつきません。
更に薄くて高比重金属故に、エッジを凸凹にすると水が抜けてしまい立ち上がりも悪くなるし、抵抗も減ってしまいます。
なので、ジンクスミニ燐青銅ハマードは、シェルブレードで掴んだ「シャープエッジ残し」で、唯一無二の立ち上がりのキレとハイレスポンスの回転を実現。
同時にR面にモグチャで学んだ亀甲模様のハマード凸凹を入れることで、立ち上がりのキレに加え、R面の水掴みが増したことで極薄なのに引き感がグッと増してます。
その引いた感覚は燐青銅プレーンより明確で、4~5mディープでも「ヌゥーーーン」とした気持ちよい抵抗感が得られました。

…って書いたら簡単そうですけど、コロナ遅れもあって途中で「もうやめたろか」って思う程、単純なカタチ故にイライラするほど難しいものでした。
ブレード一枚作るもの特殊鋼、硬くて薄いのに比重最強、反発も強い「燐青銅」だとマジで大変なんですわ。

今までイマカツの定番人気スピナーベイト、ジンクスミニに何で3/4ozはないんですか?ってよく聞かれたけど、要はプレーンだとブレードをかなり巨大化させないと、深い場所だと重さ負けしてノー感じな引き感になってしまい、爆飛びジンクス「ミニ」の意味が無くなってしまうから。

ジンクスミニは爆風アゲンストでも全く回転せず爆飛びする抜群の姿勢の良さもウリで、これも極薄燐青銅ブレードゆえになせる業です。
その爆飛び機能を失っては何の意味もないわけで。爆飛びするからこそ深いところも気持ちよく引けるってもあります。

そこで燐青銅の薄さとキレをそのままに大きさをあまり変えずにハマード化し、3/4ozでも巻き感がスカスカにならない「ヌゥーーーン」とした気持ちの良い手ごたえ感を得られるようにしたわけです。
同時に3/4ozはヘッドが重いので姿勢制御のためワイヤーの取り回しも変更。

爆飛びさせてからの「シャロー爆速巻き」にも完全対応させてます。

ようやく今江的に100点付けられる“釣れるジンクスミニ3/4oz”が完成しました。
別名「爆飛びリザーバースピン」って呼んでるほど、今江的には4~6mを気持ちよくイージーに、ネガカリを全然恐れず攻めきれる自信作です。
ジンクスミニにはこのレンジ攻略用が未だなかったんで、6~8m攻略のジンクススーパーヘビーと合わせてようやくジンクスシリーズが全水深で揃いました。

ま、量産GOしただけで何時店頭入りするかはコロナ次第だけどね…。